介護のお仕事日記 (愛の訪問ヘルパー) プライドとトイレのはざま
先日も書いた「死にかけたフリをする」おじいちゃん。
かなり、足腰が弱っていますが、ベッドの横の
ポータブルトイレは使っていません。
確固たるプライドで、何とかトイレまで歩いています。
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壁やタンスをつたって、なんとか2メートル先のトイレに行きました。
私が実際に見たから確か。
しかし、どうしても謎の部分があります。

このトイレは和式で、しかも高い段差があります。
一番の年長ヘルパー・マザーテレサ(仮名)が
気を遣いながら、遠慮がちに傷つけないように、サラリと
問うたのです。「どうやって、してるの?」
すると、「ちゃんと、できてるんだ!」と言い放ったそうです。
しかし、おじいちゃんの状態を考えると
おそろしくなるのです。
トイレで倒れるのではないかと。
イメージ
リアルながら、しゃがむ・・・動作は不可能に近いはずなのです。
限界がきて、ポータブルトイレ、もしくはオムツになるのが目に見えるようです。
おじいちゃんの「プライドと現実」とを、
話し合う時期も遠くはないだろうと予想しています。
しかし、今現在、トイレをどのようにしているのか、全くの謎です。
踏み込めない領域で、立ち往生している私たちです。
トイレ自体に、工夫を施すだけの経済的なものがない、おじいちゃん。
これが公的福祉の限界なのかもしれません。
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かなり、足腰が弱っていますが、ベッドの横の
ポータブルトイレは使っていません。
確固たるプライドで、何とかトイレまで歩いています。
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壁やタンスをつたって、なんとか2メートル先のトイレに行きました。
私が実際に見たから確か。
しかし、どうしても謎の部分があります。
このトイレは和式で、しかも高い段差があります。
一番の年長ヘルパー・マザーテレサ(仮名)が
気を遣いながら、遠慮がちに傷つけないように、サラリと
問うたのです。「どうやって、してるの?」
すると、「ちゃんと、できてるんだ!」と言い放ったそうです。
しかし、おじいちゃんの状態を考えると
おそろしくなるのです。
トイレで倒れるのではないかと。
リアルながら、しゃがむ・・・動作は不可能に近いはずなのです。
限界がきて、ポータブルトイレ、もしくはオムツになるのが目に見えるようです。
おじいちゃんの「プライドと現実」とを、
話し合う時期も遠くはないだろうと予想しています。
しかし、今現在、トイレをどのようにしているのか、全くの謎です。
踏み込めない領域で、立ち往生している私たちです。
トイレ自体に、工夫を施すだけの経済的なものがない、おじいちゃん。
これが公的福祉の限界なのかもしれません。
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この記事へのコメント
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排泄の問題は、ほんとうに大きなことだと思います。
男性の事情はよくわかりませんが、男女を問わず尊厳に関わるテーマにちがいないですね。
和式がほとんどだった時代、日本のお年寄りはどう対処なさっていたのでしょうか。
そんなところに、件のおじいさんのトイレ解決の糸口はないかしら?…素人考えですね。
高齢者のトイレ事情とか、便利なトイレ利用法…などのサイトがあるといいですよね。
そうですね、私もあきさんと同じく洋式のように使っているのではないかと思います。
その方の性格が分からないので、何とも言えませんが、もしそうならば、衛生的な問題も出てくると思うので、難しいかもしれませんが、ケアマネさんと相談して率直に聞いてみた方が良いかもしれませんね。
その方の性格が分からないので、何とも言えませんが、もしそうならば、衛生的な問題も出てくると思うので、難しいかもしれませんが、ケアマネさんと相談して率直に聞いてみた方が良いかもしれませんね。
話が飛ぶようになりますが、
日本から、姿を消すものが、あるとすれば、
和式トイレかも。
昔は、ここまで長寿の人が、多くなかったのかなあ。
またまた、話がとびますが、
先日のテレビで、無縁のお墓が、多くなり、処分に困っているというのが、ありました。
ブ
日本は、変わりつつあるのでしょうね。
最近、難しい問題の高齢者に直面して、
せつないです。
でも、102歳のおばあちゃんの訪問で、
救われました。
そのおばあちゃんは、頭にスカーフを
巻くのです、いつも。
それが、必ず、ルイヴィトンのもの。
なんだか、微笑ましくて嬉しい。
パーネルさん、明日も元気にやりましょうね。
日本から、姿を消すものが、あるとすれば、
和式トイレかも。
昔は、ここまで長寿の人が、多くなかったのかなあ。
またまた、話がとびますが、
先日のテレビで、無縁のお墓が、多くなり、処分に困っているというのが、ありました。
ブ
日本は、変わりつつあるのでしょうね。
最近、難しい問題の高齢者に直面して、
せつないです。
でも、102歳のおばあちゃんの訪問で、
救われました。
そのおばあちゃんは、頭にスカーフを
巻くのです、いつも。
それが、必ず、ルイヴィトンのもの。
なんだか、微笑ましくて嬉しい。
パーネルさん、明日も元気にやりましょうね。
日本は、これから、どうなるのでしょうね。
ケア・マネージャーさんが、
「私ができる精一杯のことです」と
言ったのが、印象的です。
デイサービスを週三回、訪問介護を週三回、
その他、支援のできるものを、駆使する。
それの手続きをケアマネージャーさんがして、自治体が、それらの支払いをする。
これは、このおじいちゃんの例です。
病院の治療費は、このおじいちゃんは、
無料だと思います。
失礼ながら、そんな高齢者が、増え続けたら、国の経済は、
破綻だなと、思ってしまいます。
それでも、よりよく生きる権利は、
ありますから、難しいですね。
さらに、排泄の仕方の自由は、人間にとって、大切ですしね。
このおじいちゃんが、できる限り、
希望に添えられることを、願うばかりです。
ケア・マネージャーさんが、
「私ができる精一杯のことです」と
言ったのが、印象的です。
デイサービスを週三回、訪問介護を週三回、
その他、支援のできるものを、駆使する。
それの手続きをケアマネージャーさんがして、自治体が、それらの支払いをする。
これは、このおじいちゃんの例です。
病院の治療費は、このおじいちゃんは、
無料だと思います。
失礼ながら、そんな高齢者が、増え続けたら、国の経済は、
破綻だなと、思ってしまいます。
それでも、よりよく生きる権利は、
ありますから、難しいですね。
さらに、排泄の仕方の自由は、人間にとって、大切ですしね。
このおじいちゃんが、できる限り、
希望に添えられることを、願うばかりです。
排泄の問題は、ほんとうに大きなことだと思います。
男性の事情はよくわかりませんが、男女を問わず尊厳に関わるテーマにちがいないですね。
和式がほとんどだった時代、日本のお年寄りはどう対処なさっていたのでしょうか。
そんなところに、件のおじいさんのトイレ解決の糸口はないかしら?…素人考えですね。
高齢者のトイレ事情とか、便利なトイレ利用法…などのサイトがあるといいですよね。
経済的に余裕のある方の支援は楽…そのとおりですよね。お金ですべてが解決できるわけではないけれど、お金がないゆえに行き詰る場面が、なんと多いことか…。それが現実ですよね。
段差がある以上、今の便器にできるだけ安全に腰かけていただく方法を考えるのが一番のような気がしますものね。
う~ん、安全という点からは、ポータブルを使っていただくのが一番なのでしょうが…。しかし、ご本人のプライドという点からは、「排せつ」を自分の思う形でする…ということが一番ですものね。そこのすりあわせをする機会が、怪我がきっかけでおとずれないことを祈るばかりですね。
段差がある以上、今の便器にできるだけ安全に腰かけていただく方法を考えるのが一番のような気がしますものね。
う~ん、安全という点からは、ポータブルを使っていただくのが一番なのでしょうが…。しかし、ご本人のプライドという点からは、「排せつ」を自分の思う形でする…ということが一番ですものね。そこのすりあわせをする機会が、怪我がきっかけでおとずれないことを祈るばかりですね。
そうなんです、おっしゃるとおりです。
私たちの一番の仕事は安全性です。
自分たちがいる間は、高齢者が安全で無事でないと、いけません。
先日、大問題が起こりました。
車いすで散歩をする支援にはいっていたヘルパー。
高齢者のささいな主張で、一瞬、車いすが転倒したのだそうです。
骨折には至らず、幸運でした。
が、さあ、そこからが大変な騒動となりました。
ヘルパーの責任問題、しいては事務所の責任問題にまで発展しました。
そのとき、ヘルパーは、どの方向に、どのような力配分で、車いすのハンドルを
持っていたか・・・
事件の検証そのもの。
そのヘルパーが気の毒でした。これが身内の方であったら、こんな責任問題の
追及はないのですけどね。
トイレ問題・・難しいです。大変でもまだ、経済的に余裕のある方の支援は
楽なのですが・・・
私たちの一番の仕事は安全性です。
自分たちがいる間は、高齢者が安全で無事でないと、いけません。
先日、大問題が起こりました。
車いすで散歩をする支援にはいっていたヘルパー。
高齢者のささいな主張で、一瞬、車いすが転倒したのだそうです。
骨折には至らず、幸運でした。
が、さあ、そこからが大変な騒動となりました。
ヘルパーの責任問題、しいては事務所の責任問題にまで発展しました。
そのとき、ヘルパーは、どの方向に、どのような力配分で、車いすのハンドルを
持っていたか・・・
事件の検証そのもの。
そのヘルパーが気の毒でした。これが身内の方であったら、こんな責任問題の
追及はないのですけどね。
トイレ問題・・難しいです。大変でもまだ、経済的に余裕のある方の支援は
楽なのですが・・・
ポータブルもオムツもお辛いでしょうね。
おじいちゃんのこと、怪我をするなど、大事に至らない限りは
そのまま頑張ってしまいそうですね。
高齢者が自分の粗相を認めないと云う話を、私も身近で聞きましたが、
それはプライドゆえなのでしょう。
うちの父も寝たきりになる直前、わたしにオムツ替え(パンツタイプのオムツ)
をされるのが、本当に哀しそうでした。
後になって、寝たきりになってくれてからの方が、下の世話という点では
楽だったな、と娘としては思ってしまいましたが・・・
そのプライドを尊重しながら、安全面も考えて・・・・
ヘルパーさんも大変だと思います。
ご家族ではないうえ、お仕事となると、何より安全性が重視されるのでしょう。
きっと、皆さんで、乗り越えていらっしゃるのだろうな~と思いつつ、
エールを送ります。
おじいちゃんのこと、怪我をするなど、大事に至らない限りは
そのまま頑張ってしまいそうですね。
高齢者が自分の粗相を認めないと云う話を、私も身近で聞きましたが、
それはプライドゆえなのでしょう。
うちの父も寝たきりになる直前、わたしにオムツ替え(パンツタイプのオムツ)
をされるのが、本当に哀しそうでした。
後になって、寝たきりになってくれてからの方が、下の世話という点では
楽だったな、と娘としては思ってしまいましたが・・・
そのプライドを尊重しながら、安全面も考えて・・・・
ヘルパーさんも大変だと思います。
ご家族ではないうえ、お仕事となると、何より安全性が重視されるのでしょう。
きっと、皆さんで、乗り越えていらっしゃるのだろうな~と思いつつ、
エールを送ります。
ありがとうございます。
和式トイレの高齢者の方は、ほとんど、上に、乗せて洋式トイレにしています。
ケア・マネージャーさんが、それを提案しないのは、
たぶん、段とその乗せる洋式トイレの高さに、このおじいちゃんの動きが
合わないと判断しているのだと思います。
段差のない和式トイレだと、簡単なのですが、
このおじいちゃんの和式トイレには
残念ながら、段があるのです。
その段を上がるための、踏み台なり、ささえる棒の取り付けは、自己負担なのだと
思います。公的機関の援助がきかないのでしょう。
自己負担するだけのお金のないおじいちゃんには、無理なのかもしれません。
なんともせつない現場の話です。
理屈に合わないような福祉の状態です。
救いの手を差し伸べたい気持ちでいっぱいです。こんな高齢者が多すぎて・・・
せつないです。
和式トイレの高齢者の方は、ほとんど、上に、乗せて洋式トイレにしています。
ケア・マネージャーさんが、それを提案しないのは、
たぶん、段とその乗せる洋式トイレの高さに、このおじいちゃんの動きが
合わないと判断しているのだと思います。
段差のない和式トイレだと、簡単なのですが、
このおじいちゃんの和式トイレには
残念ながら、段があるのです。
その段を上がるための、踏み台なり、ささえる棒の取り付けは、自己負担なのだと
思います。公的機関の援助がきかないのでしょう。
自己負担するだけのお金のないおじいちゃんには、無理なのかもしれません。
なんともせつない現場の話です。
理屈に合わないような福祉の状態です。
救いの手を差し伸べたい気持ちでいっぱいです。こんな高齢者が多すぎて・・・
せつないです。
和式トイレの便器の上に乗せて、洋式トイレのようにするものを、
昔、ご主人を介護されている方のおうちで見たことがあります。
感じとしては、ポータブルトイレのようなものでした。
もりんさん、事務所の方に聞いてみてください。
もしあったら、おじいちゃんのプライドも保たれると思いますので。
昔、ご主人を介護されている方のおうちで見たことがあります。
感じとしては、ポータブルトイレのようなものでした。
もりんさん、事務所の方に聞いてみてください。
もしあったら、おじいちゃんのプライドも保たれると思いますので。
私たちも、あきさんと同じ考えです。
後ろ向きに座っているだろうと思います。
それしか、考えられないですよね。
それにしても、リアルなのですが、便器の細い縁に、きちんとお尻が収まって
安定して座るのは大変だろうなあと想像します。
まして、体がかなり不自由ですから。苦しみながらのトイレだろうと思うと
かわいそうです。
あきさん、その提案、有難い。ありがとうございます。
私からは、プライドを考えると、具体的に提案できませんが、
先輩ヘルパーのマザーテレサなら、言えると思います。
マザーテレサに言ってみます。ありがとうございます。
後ろ向きに座っているだろうと思います。
それしか、考えられないですよね。
それにしても、リアルなのですが、便器の細い縁に、きちんとお尻が収まって
安定して座るのは大変だろうなあと想像します。
まして、体がかなり不自由ですから。苦しみながらのトイレだろうと思うと
かわいそうです。
あきさん、その提案、有難い。ありがとうございます。
私からは、プライドを考えると、具体的に提案できませんが、
先輩ヘルパーのマザーテレサなら、言えると思います。
マザーテレサに言ってみます。ありがとうございます。
私がそのおじいちゃんだったら、背に腹はかえられないので、
後ろ向きに座って、、洋風トイレのように使うと思います。
ちょっと冷たいけど、ポータブルトイレを使うより
ずっとマシと考えます。
試しに、「後ろ向きに座って使えるように、トイレの縁になにか冷たくないものを貼りましょうか? その方が安全ですし、冬になっても冷たくないです。」と言ってみてはどうでしょう。
私は、おじいちゃんはそうやってつかっているような気がします。
後ろ向きに座って、、洋風トイレのように使うと思います。
ちょっと冷たいけど、ポータブルトイレを使うより
ずっとマシと考えます。
試しに、「後ろ向きに座って使えるように、トイレの縁になにか冷たくないものを貼りましょうか? その方が安全ですし、冬になっても冷たくないです。」と言ってみてはどうでしょう。
私は、おじいちゃんはそうやってつかっているような気がします。
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- カズコムさんへ - 2014年11月18日 16:28:37
一か月、様子を見て、現段階はジサマを尊重して静観ということになりました。
ベッドからトイレまでの2メートルほどの距離が、大変だろうと思うのですけどね。
退院したころは、私たちの前で、トイレまで歩く姿を見せてくれました。
壁やふすまを、支えもち、かろうじて、つたい歩きしていました。
しかし、いつの間にか、その姿を見せなくなりました。
人に見せない。
本人の
高い高いプライドだろうと私達は話しています。
そこまでプライドで生きる人の強さと、いじらしさみたいなものを感じます。
一生懸命、見守っていこうと思っています。